lets go to the ropps again
この街に引っ越してから、
もう少しで二ヶ月経つ。
バイクじゃなくて、自転車でいろんなところに
行きたかったから、自転車を買った。
それから、夜はよく自転車で出かけるようになった。
表参道の夜が好きになった。
二ヶ月も経ってるのに、部屋の段ボールはそのままで
家具の中はまだ空に近い。
開けたのは、洋服の箱とこのimacと、届いたベット。
憂との家が近くなったから、よく遊びにくるようになった。
「この段ボールどうする気?」ってこの間いわれた。
「どうにもしない。まだ片付けられないの。」
「大丈夫。そのうちパリジェンヌみたいな部屋になるから。」
といったら、どんな部屋だよと憂がつぶやいたけど気にしなかった。
でも、女の子ならきっとパリジェンヌみたいな部屋で通じるのに
男の子には通じないなんて変だと思った。
新しい生活をおくるのには、ぴったりな時だった。
だから、あの日に私はりょうちゃんと縁を切って、
そんなことをした自分に後悔して、一晩泣いた。
あの時にりょうちゃんが言ったことを私はすっかり諳んじていて
すらすらと言えてしまうことに笑った。
翌日は友達と会う約束をしていたから目を腫らすわけにはいかなかった。
だからお風呂で泣いたし、考えた。
でも次の日には、考えられないほど吹っ切れていて幸せだった。
途端にやりたいことが出てきて、プールに通うことにした。
PLAYの水着を買って、プールでウォーキングをしたり、少し泳いだり。
水の中でもりょうちゃんの言葉を思い出してた。
でもこれは未練ではないと思う。そう思う。